謎の大王(おおきみ) 継体天皇
- 作者: 水谷千秋
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2001/09/20
- メディア: 新書
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継体天皇の謎の1つは、ここで王朝交替があったかどうか、ということです。日本書紀によれば、継体天皇はその前の武烈天皇との血縁がものすごく薄いです。5代先祖をさかのぼると同じ人(応神天皇)にたどり着く、という薄さです。ですから、ここで王朝交替があったという説は昔からあります。
もう1つの謎はその崩御の年にいくつも説があり、それに絡んで、継体天皇没後に二朝並立したのではないか、という説が出されています。
この本では前者の王朝交替については、継体は応神天皇の血統を受け継ぐ王族であったが、継体天皇即位に当たっては何らかの権力交替はあった、としています。また、後者の二朝並立については、そのような事実はなかったが、継体没後に政変があり、安閑天皇が殺され宣化天皇が即位した、としています。