- ここの記述は古いのでこちら「今の時点での生産システムの諸法則」のほうを見て下さい。
本「Factory Physics」に乗っている、生産システムの諸法則について「Factory Physicsの法則・定義・系の一覧」で紹介しましたが、「Factory Physicsの法則・定義・系に追加したい法則」で述べたように、さらに追加したい法則があり、また、修正したい法則もあります。そこで、「Factory Physicsの法則・定義・系の一覧」の(現時点での)改訂版をここに示します。
生産システムの諸法則(07/10/8改訂版)
- 法則(ベストケースのパフォーマンス):
- 与えられた仕掛数における最小サイクルタイムは以下で与えられる。
- ならば
- さもなければ
- 正味処理時間(ロー・プロセスタイム)の合計
- 工場キャパシティ 。ここではボトルネック・ステーションのキャパシティ、はラウティングがボトルネック・ステーションを訪れる回数
- クリティカルWIP量。
- 与えられた仕掛数における最大スループットは以下で与えられる。
- ならば
- さもなければ
- 与えられた仕掛数における最小サイクルタイムは以下で与えられる。
- 法則(変動):
- 変動の増加は常に製造システムのパフォーマンスを悪化させる。
- 法則(変動の集約):
- 変動の発生源を複数集めることによって、変動の悪影響を小さくすることが出来る。
- 系(バッファの柔軟性):
- 柔軟性は、製造システムで必要な、変動のためのバッファの量を減らす。
- 法則(材料の保存):
- 安定した状態のシステムでは、長期の稼動に渡っては、システムから出るレートは、
- (システムに入るレート)−(歩留ロス)+(システム内でのパーツ製造)
- に等しい。
- 安定した状態のシステムでは、長期の稼動に渡っては、システムから出るレートは、
- 法則(ボトルネック):
- ボトルネックが一時間遊ぶ(処理を行わない)ことは、工場全体が一時間遊ぶことに等しい
- 法則(CONWIPの頑丈さ):
- CONWIPシステムは、ピュア・プッシュ・システムに比べてWIP数における誤差に対してより頑丈である。
- 法則(個人的利益):
- 組織ではなく人々が自己最適化する性質を持つ。
- 法則(個性):
- 人はさまざま
- 法則(擁護):
- ほとんど全てのプログラムにおいて、それを動かすことが出来る擁護者が存在する。少なくともしばらくの間は。
- 法則(燃え尽き):
- 人は燃え尽きる。
- 法則(責任):
- 相応した権限のない責任は、やる気を失わせ逆効果である。