M/M/1の出発過程はポアソン過程
M/M/1待ち行列の出発過程もポアソン過程になります。すなわち、出発時刻の間隔の分布が指数分布になります。このことを見ていきます。
装置の利用率をとします。時刻0にジョブが出発したとして、との間に次のジョブが出発する確率を求め、確率密度がポアソン過程の確率密度になっていることを示します。
M/M/1はM/G/1の一種であるので「M/G/mの定常状態のジョブ数分布について」で述べた
- ジョブ出発直後に装置が空いている確率は
を用いることが出来ます。すると時刻0にジョブが出発した直後の装置の状態は確率で処理中、確率で空き、です。もし時刻0で処理中だとすると、との間にその処理が終る、すなわちジョブが装置から出発する確率は
- ・・・・・・(1)
となりますす。ただし、は装置の平均処理時間です。
もし時刻0で装置が空いているとすると、時間([tex:0
です。その後、時間との間にそのジョブの出発が起る確率は
です。よってに関わらず、時間との間に次の出発が起る確率は
よって
- ・・・・・・(2)
となります。
確率で式(1)、確率で式(2)であるので、全体では
よって
- ・・・・・・(3)
これは間隔平均
のポアソン過程の確率密度の式そのものですから、出発過程はポアソン過程になることが分かります。
「M/M/2の出発過程は何?(1)」に続きます。