プルースト「失われた時を求めて――コンブレー」を読書中(9)

今週から始まった腰痛がだんだんひどくなって、あまりブログを書きたくない気分です。あす朝、病院に行きます。
昨日と今日で読んだのは273ページまで。
レオニー叔母はとうとう死んでしまった。

叔母が病気の最期をむかえた二週間のあいだ、フランソワーズは片時もそばを離れず、着がえもせず、誰にもどんな世話もさせず、埋葬されたときにしか叔母のからだから離れなかったのであった。そのとき、私たちは理解したのだ、――フランソワーズが叔母の邪慳な言葉や疑惑や憤怒にびくびくしながら暮らしたあいだのあのような気遣から、彼女のなかに一つの感情が根を張ったのであり、それを私たちは憎悪だと解釈したが、じつは尊敬と愛情であった、ということを。

それから隠棲した作曲家ヴァントゥイユもまた死んでしまった。それほどの年でもないのに。彼のまだ若い一人娘は評判の悪い若い女と同棲している。死んだヴァントゥイユに対する二人の冒涜の場面。二人の妖しい関係。