お盆で実家に帰っています。ちょっと前から気になっているアステカの詩(?)を実家にある本で見ることが出来たので(もうボロボロになってページがはずれまくっている本ですが)、ここに書き写しておきます。アステカ帝国がスペイン人に滅ぼされたあと、渡ってきた修道士にアステカの賢者と呼ばれる人が答えたものだといいます。
あなた方はいう。 お前たちは知らない、 万物の主も はたまた天地の創造者も。 あなた方はいう。 お前たちの神はいつわりだ。 だが、あなた方が語るのは、 異様なことばである。 われわれは惑う。 われわれは混乱する。 なぜならわれわれの父、 われわれの祖父、 かつてこの地上に生きた者たちは、 けっしてそうはいわなかったからだ。 彼らはわれわれに、 真実のものと心に信ずる、 この世の掟を与え、 そしてそれを守った。 また、彼らの神々をうやまい、 その尊敬の形のいっさいを、 その崇拝のならわしのすべてを、 われわれに教えてくれた。 だがもしあなた方のいうように われわれの神々がもう死んだのなら、 いまやわれわれは死のう。 われわれは滅びよう。 われわれの神々はもう死んだのだから。
これは1974年6月14日〜19日に名古屋で開かれた「アステカ文明展」の解説書に書かれていました。このペシミスティックな詩は当時、中学生だった私に大きな印象を与えました。