ガンマ分布の平均と標準偏差
これからガンマ分布の平均と標準偏差を求めたいと思います。アーラン分布では「アーラン分布」で述べたように、その確率密度関数が
- ・・・・(1)
であるようなアーラン分布の確率変数の平均値は
- ・・・・(2)
標準偏差は
- ・・・・(3)
でした。「ガンマ分布」での記述により、をに、をに置き換えることにより、確率密度関数
- ・・・・(4)
を持つガンマ分布の確率変数の平均値は
- ・・・・(5)
標準偏差は
- ・・・・(6)
であると推測出来ます。しかし、これは厳密に言えば証明ではありません。以下に、証明を与えたいと思います。
まず、平均値です。
ここで
と置くと
- ・・・・(7)
式(7)の右辺は、「ガンマ関数」の式(1)(ここでは式(8)と番号を振り直す)
- ・・・・(8)
を用いれば
- ・・・・(9)
式(9)の右辺は、「ガンマ関数」の式(6)(ここでは式(10)と番号を振り直す)
- ・・・・(10)
を用いれば
よって
- ・・・・(5)
が証明出来ました。
次は標準偏差ですが、まずは2乗平均を求め、次に
- ・・・・(11)
から分散を求め、最後に
- ・・・・(12)
で標準偏差を求めることにします。
まず、2乗平均です。
ここで
と置くと
- ・・・・(13)
式(13)の右辺は(8)を用いれば
- ・・・・(14)
式(14)の右辺は式(10)を用いれば
よって
- ・・・・(15)
式(11)に式(15)と式(5)を代入すると
これを式(12)に代入すると
- ・・・・(6)
これで、式(6)が証明出来ました。