Whitt教授の「Approxomations for the GI/G/m queue」の翻訳(1)

勉強のためにこれからWord Whitt教授の論文「Approxomations for the GI/G/m queue」を訳していきます。原文は

から入手出来ます。


GI/G/m待ち行列の近似
WARD WHITT
AT&Tベル研究所、Murray Hill, New Jersey 07974-0636, USA


待ち行列モデルは、不規則な流れのせいで混雑を経験している生産システムをうまく表現することが出来るが、これらの待ち行列モデルの正確な解析は困難であろう。よって工学にとって充分精度のある比較的単純な近似を探すのは自然なことである。ここでは基本的な待ち行列モデルの近似が開発され評価される。モデルはGI/G/m待ち行列であり、これはm台の同一のサーバが並列になっており、無限の待ち場所があり、最初に来たものを最初に応対する待ち行列規律を持ち、サービス時間と到着間隔時間は一般的な分布を持つ独立で同一の確率変数の独立なシーケンスを持つ。この近似は最初の2つのモーメントによってのみ一般の到着間隔時間分布とサービス時間分布に依存している。期待待ち時間とサービス開始前に待たなければならない確率に主要な焦点を置いてあるが、近似は待ち時間の全体の分布や、待ち行列長やシステム内個数を含む他の混雑尺度についても開発する。これらの比較的単純な近似は近年開発された正確な値を計算するアルゴリズムの有用な付録である。この単純な近似は、正確な解がまだ利用出来ないようなより複雑なシステムの近似を開発するための出発点として使える。これらの近似は、待ち行列ネットワークのようなより大きなモデル内に組み込まれたGI/G/mモデルに関して特に有用であり、そこではこの近似は迅速モデル化ツールの要素となる可能性がある。
(性能評価、粗い解析、迅速モデル化ツール、待ち行列理論、待ち行列ネットワーク、生産ネットワーク、混雑尺度、複数サーバ待ち行列、待ち時間、重負荷極限定理、近似)