M/M/∞について(1)

GI/G/sのジョブ数の確率分布の近似式(4)」で

さて、M/M/sの時、[tex:0{\le}k

  • p(k)=A\frac{(su)^k}{k!}・・・・(19)
    • ただしAは定数

の形をしている(「M/M/mにおける待ち時間の式の導出(2)」の式(10)参照)ことや、M/G/∞の時のp(k)がやはり式(19)の形をしていることから、GI/G/sも式(15)の形の式で近似できると仮定します。

と書きましたが、あとで考えるとこれは不正確な記述であると気付きました。どこが不正確であるかというと「M/G/∞の時のp(k)がやはり式(19)の形をしている」というところです。M/G/∞であるということはつまりs\rightar\inftyなので式(19)のsは無限大になります。そこで式(19)が意味を持つためにはsuが有限でなければなりません。そこで、su=\alphaとおいて

  • p(k)=A\frac{\alpha^k}{k!}・・・・(20)

の形について、「M/G/∞の時のp(k)がやはり式(20)の形をしている」と書く方が正確な書き方でした。この場合

  • su=\alpha

s\rightar\inftyなので、\alphaが有限であるためにはu\rightar{0}でなければなりません。つまり、式(20)はu\rightar{0}の時にM/M/∞で成り立つ式です。では、M/M/∞の場合に、式(20)が成り立つわけをこれから書いてみようと思います。