min(X,Y)の確率密度関数
確率密度関数がであるような確率変数と、確率密度関数がであるような確率変数があるとします。この時新しい確率変数を
- ・・・・・(1)
で定義します。これは確かに確率変数です。このの確率密度関数は、とどのような関係にあるでしょうか?
の分布関数を考えます。分布関数の定義からはである確率を表します。ということはかの少なくとも1つがであることを意味します。を考えると、これはである確率を表しています。これはつまり、かつである確率のことになります。ここでの分布関数を、の分布関数をとします。である確率は
である確率は
なので
という関係が成り立ちます。よって
- ・・・・・(1)
よって
よって
- ・・・・・(2)
となります。
たとえば、ある事象Aが発生するまでの時間と、別の事象Bが発生するまでの時間が、それぞれ同じ指数分布
- ・・・・・(3)
に従っているとします。どちらか一方の事象が発生するまでの時間の分布は以下ののようにして求めることが出来ます。「分布関数」の式(6)から
- ・・・・・(4)
この例では
- 、
なので、(3)(4)を(2)に代入すると
となって、平均
の指数分布、つまり元の指数分布の平均の半分の平均を持つ指数分布、になることが分かります。