待ち確率の近似式(7)
「待ち確率の近似式(6)」の続きです。
次に考えたのは
- ・・・・(44)
の代わりに
- ・・・・(45)
を採用することです。ただし、は
- ・・・・(39)
- の時
- ・・・・(40)
- の時
- ・・・・(41)
で求めます。
式(45)は、の時(つまりポアソン過程の時)には式(39)により
- ・・・・(42)
となり、式(45)は
- ・・・・(46)
となって、の近似式になっています。さらにの場合は式(45)は
- ・・・・(47)
となり、KraemerとLagenbach-Belzの近似式、式(39)、(40)、(41)に一致します。
では、この近似式で、であるような待ち行列の待ち確率を計算し、正確な値と比較してみます。正確な値はWord Whitt教授の「GI/G/m待ち行列の近似(Approximations for the GI/G/m queue)」の表21(Whitt教授の「Approxomations for the GI/G/m queue」の翻訳(26)参照)から取りました。
うれしいことに、今度は誤差は大きくて0.08程度です。式(44)の時は誤差が0.2程度だったので、式(45)では精度が大幅に改善されています。