QNA読解:4.2 トラフィック変動方程式(1)

上位エントリー:Word Whitt: The Queueing Network Analyzerの構成


QNA読解:4.1 トラフィック・レート方程式」の続きです。このセクションの目的は各ノードjについて流れの到着間隔の2乗変動係数c_{aj}^2を(近似的に)求めることです。これがQNAの核心の1つになっています。
しかし、このセクションでは結果を提示しているだけであって、その導出方法については後続のセクションで述べています。

 近似の心臓部は内部フローについての変動パラメータ、つまり、到着過程の2乗変動係数c_{aj}^2、をもたらす連立方程式である。(これらはセクション4.3から4.7で導出される。) 方程式は

		c_{aj}^2=a_j+\Bigsum_{i=1}^nc_{ai}^2b_{ij}、 1{\le}j{\le}n			(24)

の形をした一次式であり、a_jb_{ij}は入力データに依存する定数である。

	a_j=1+w_j\left\{(p_{0j}c_{0j}^2-1)+\Bigsum_{i=1}^np_{ij}[(1-q_{ij})+(1-v_{ij})\gamma_iq_{ij}\rho_i^2x_i]\right\}	(25)

	b_{ij}=w_jp_{ij}q_{ij}\gamma_i[v_{ij}+(1-v_{ij})(1-\rho_i^2)]		(26)

QNAのこのバージョンでの特定の値は

		x_i=1+m_i^{-0.5}(max\{c_{si}^2, 0.2\}-1)				(27)
		v_{ij}=0							(28)
		w_j=[1+4(1-\rho_j)^2(v_j-1)]^{-1}				(29)

であり、

		v_j=\left[\Bigsum_{i=0}^np_{ij}^2\right]^{-1}				(30)

よって、セクション4.3〜4.7の読解を行ったのちにここ(QNA読解:4.2 トラフィック変動方程式(2))に戻ってきたいと思います。


QNA読解:4.3 重ね合わせ(1)」に続きます。
QNA読解:4.2 トラフィック変動方程式(2)」に続きます。