2009-10-01から1ヶ月間の記事一覧

5.3.3.修正解析の例:Quantitative System Performance

「5.3.2.ボトルネック除去の効果」の続きです。(目次はこちら) 5.3.3.修正解析の例 ここで我々は既存システムの修正の影響を評価するための漸近的境界の利用を検討する。以下の測定データを得ているような単純化された会話型システムについて考慮しよう。 …

プルースト「失われた時を求めて――コンブレー」を読書中(6)

今日は193ページまで。 レオニー叔母を尋ねてきたコンブレーの教会の司祭のたいくつなおしゃべりが、今日読んだ箇所の多くを占めました。それから、土曜日はいつもより昼食の時間が1時間早くなるというレオニー叔母の持つ慣習と、それをいろいろに取り沙…

5.3.2.ボトルネック除去の効果:Quantitative System Performance

「5.3.1.ケーススタディ」の続きです。(目次はこちら) 5.3.2.ボトルネック除去の効果 今まで我々はボトルネック・センターに最も関心を持ってきた。ボトルネック・センターはスループットを最大でもに制限する。もしデバイスをより速いものに置き換えるこ…

プルースト「失われた時を求めて――コンブレー」を読書中(5)

今日は、165ページまで。 今日、読んだところは少年時代の主人公が読書に夢中になるところと、ベルゴットという(架空の)小説家に特に夢中になる話です。それにからんでベルゴットの名を主人公に教えた同級生のブロックというのが登場します。ブロックは…

5.3.1.ケーススタディ:Quantitative System Performance

「5.3.漸近的境界の利用」の続きです。(目次はこちら) 5.3.1.ケーススタディ 漸近的境界解析はセクション2.6で紹介したケーススタディで啓発的であった。(そのセクションは追加の背景のために見直されるだろう。) 保険会社はIBM 3790で装備された12…

プルースト「失われた時を求めて――コンブレー」を読書中(4)

今日はいろいろあって読めませんでした。昨日読んだのは、133ページまで。アドルフ叔父というのが登場します。これが遊び人で、高級娼婦のオデットと仲がよいらしい様子。あれっ、オデットはこの頃はすでにスワンと結婚していたのではなかっただろうか? …

5.3.漸近的境界の利用:Quantitative System Performance

「5.2.3.漸近的境界のまとめ」の続きです。(目次はこちら) 5.3.漸近的境界の利用 この章では漸近的境界の3つの応用を提示する。それは、漸近的境界が役に立つと分かるようなケーススタディと、ボトルネックを軽減する効果の評価と、修正解析の例である。 …

5.2.3.漸近的境界のまとめ:Quantitative System Performance

「5.2.2.バッチと端末の作業負荷」の続きです。(目次はこちら) 5.2.3.漸近的境界のまとめ 表5.1は漸近的境界をまとめている。アルゴリズム5.1は、それによってバッチと端末の作業負荷について漸近的境界を計算出来るステップを示している。(トラン…

5.2.2.バッチと端末の作業負荷:Quantitative System Performance

「5.2.1.トランザクション作業負荷」の続きです。(目次はこちら) 5.2.2.バッチと端末の作業負荷 図5.1aと5.1bはそれぞれバッチと端末の作業負荷におけるスループットと応答時間の漸近的境界の一般的な形を示している。境界は実際のスループットと…

台風

いや〜、すごかったですね〜、台風。 台風を満喫してしまいました。あんまり寝ていない。夜中じゅう、瓦が飛んで割れる音とか聞いていたから。おかげで今日の会社は、頭がモウロウとしていました。 AM2:40分、停電。AM3:0O、奥さんが、外を見て…

プルースト「失われた時を求めて――コンブレー」を読書中(3)

今日はちょっとがんばって112ページのと途中 ミサから帰るときに、私たちはよくルグランダン氏に出会ったが・・・ まで。この頃は主人公はパリに住んでいたのでした。復活祭の少し前から一家でコンブレーの叔母(レオニー叔母)の家に休暇(?)を過ごし…

5.2.1.トランザクション作業負荷:Quantitative System Performance

「5.2.漸近的境界」の続きです。(目次はこちら) 5.2.1.トランザクション作業負荷 トランザクション作業負荷について、スループット境界は、システムが処理出来る可能な最大の客の到着レートを示す。もし到着レートがこの境界を越えたら、ジョブが到着する…

5.2.漸近的境界:Quantitative System Performance

「5.1.導入」の続きです。(目次はこちら) 5.2.漸近的境界 漸近的境界解析は、単一クラス待ち行列ネットワークにおけるシステムのスループットと応答時間について楽観的境界と悲観的境界を提供する。その名前が示唆するように、これは軽負荷と重負荷の(漸…

プルースト「失われた時を求めて――コンブレー」を読書中(2)

今日は80ページまで。今までの主人公の幼年期の回想は、実はこの小説の主題ではなく、それよりはるかに強力で価値の高い「想起」がこの小説の主題だったのでした。それが有名な「プチット・マドレーヌ(という菓子)を食べた時に現れた回想」でした。 人々…

5.1.導入:Quantitative System Performance

「4.7. 演習」の続きです。(目次はこちら) 5.1.導入 我々はこの本のこのパートを待ち行列ネットワーク・モデルを用いたコンピュータ・システム解析のための最も単純で役に立つ方法、つまり境界解析、に充てた章で始める。非常にわずかな計算でシステムのス…

第5章 性能の限界:Quantitative System Performance

5.1.導入 5.2.漸近的境界 5.2.1.トランザクション作業負荷 5.2.2.バッチと端末の作業負荷 5.2.3.漸近的境界のまとめ 5.3.漸近的境界の利用 5.3.1.ケーススタディ 5.3.2.ボトルネック除去の効果 5.3.3.修正解析の例 5.4.バランスのとれたシステムの境界 5.5.…

プルースト「失われた時を求めて――コンブレー」を読書中

今日は60ページまで。まだ、話は幼年期の主人公(この小説では最後まで主人公の名前は明らかにならないのです)がママにおやすみのキスを求めるところにとどまっています。それとは対照的に、登場人物についての描写はなかなか細に入っています。特に主人…

4.7. 演習:Quantitative System Performance

「4.6. まとめ」の続きです。 4.7. 演習 あなたが最もなじみのあるシステムについて考えよう。 a. 利用可能な測定データから単一クラス・モデル用のパラメータの値をどのように得るだろうか? b. 利用可能な測定データから複数クラス・モデル用のパラメ…

4.6. まとめ:Quantitative System Performance

「4.5. 検討」の続きです。 4.6. まとめ 我々は分離可能待ち行列ネットワーク・モデルの入力と出力について列挙し検討してきた。これらは単一クラスの場合は表4.1と4.2にそれぞれ、複数クラスの場合は表4.3と4.4にそれぞれまとめられた。 入力と…

読み始めました。「失われた時を求めて 第1篇 スワン家のほうへ 第1部 コンブレー」

失われた時を求めて〈1 第1篇〉スワン家のほうへ (ちくま文庫)作者: マルセルプルースト,Marcel Proust,井上究一郎出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 1992/09メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 32回この商品を含むブログ (40件) を見る ずっと前から買って…

4.5. 検討:Quantitative System Performance

「4.4.2. 出力」の続きです。 4.5. 検討 分離可能待ち行列ネットワーク・モデルで使用可能な特定の入力と出力は、ちょうど記述したように、評価の効率を確保するために課した一群の数学的仮定によって決定されている。このセクションの目的はこれらの仮定の…

4.4.2. 出力:Quantitative System Performance

4.4.2. 出力 全ての性能尺度はクラス毎に(例えば、と)、また同様に全体で(例えばと)得ることが出来る。稼動率と待ち行列長、スループットについて、全体性能尺度はクラス毎の性能尺度の合計に等しい(例えば、)。しかし、滞在時間とシステム応答時間に…

4.4. 複数クラス・モデル:Quantitative System Performance

「4.3.5. 他の出力」の続きです。 4.4. 複数クラス・モデル4.4.1. 入力 複数クラス・モデルは個の客クラスからなり、その各々は自分の負荷強度(、あるいは、あるいはと)と、各々のセンターでの自分の処理要求時間()を持つ。各々のクラスの内部では、客は…

4.3.4. 待ち行列長:Quantitative System Performance

「4.3.3. スループット」の続きです。 4.3.4. 待ち行列長 センターでの平均待ち行列長、、はそのセンターでの全ての客、待っているのであれ処理中であれ、を含む。はセンターで処理を受けている客の平均個数と解釈出来るので、待っている客の数はと計算する…

4.3.1. 稼動率:Quantitative System Performance

「4.3. モデルの出力」の続きです。 4.3.1. 稼動率 センターの稼動率はデバイスがビジーである時間の割合として、あるいは等価なことであるが、そこで処理中である客の平均個数として解釈出来る。(後者の解釈はディレイ・センターについて理にかなった唯一…

4.3. モデルの出力:Quantitative System Performance

「4.2.3. 処理要求時間」の続きです。 4.3. モデルの出力 表4.2は単一クラス待ち行列ネットワーク・モデルを評価することによって得られる出力を挙げたものである。それに続くサブセクションにコメントが出てくる。 システム尺度 。平均システム応答時間 …

4.2.3. 処理要求時間:Quantitative System Performance

「4.2.2. センターの記述」の続きです。 4.2.3. 処理要求時間 センターでの客の処理要求時間、は、そのセンターでの処理に1つの客が要求する時間の総量である。よって、(各々のセンターに1つの)処理要求時間の集合は、処理要求時間に関する客の振る舞い…

4.2.2. センターの記述:Quantitative System Performance

「4.2.1. 客の記述」の続きです。 4.2.2. センターの記述 サービスセンターにはキューイングとディレイの2つのタイプがある。これらは図4.1に示すように表現される。 図4.1 キューイングとディレイのサービスセンター キューイング・センターでの客は…