2009-01-01から1年間の記事一覧

7.5.理論的基礎:Quantitative System Performance

「7.4.3.ミックスド・モデルの解法」の続きです。(目次はこちら) 7.5.理論的基礎 単一クラス・モデルの場合と同様に、MVA手続きによって得られる解がモデルの正確な性能尺度を与えることの数学的な証明にはモデルの振舞についての若干の仮定が必要であ…

7.4.3.ミックスド・モデルの解法:Quantitative System Performance

「7.4.2.2.近似の解法」の続きです。(目次はこちら) 7.4.3.ミックスド・モデルの解法 ミックスド待ち行列ネットワーク・モデルはあるクラスがオープンで、あるクラスがクローズドであるようなモデルである。そのようなモデルは、例えば、バッチとトランザ…

メディチ家の人びと

メディチ家の人びと―ルネサンスの栄光と頽廃 (河出文庫)作者: 中田耕治出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 1984/06メディア: 文庫この商品を含むブログ (1件) を見る この本の冒頭の言葉はこうでした。 フィレンツェは、まさに花の都と呼ばれるにふさわし…

7.4.2.2.近似の解法:Quantitative System Performance

「7.4.2.1.厳密な解法」の続きです。(目次はこちら) 7.4.2.2.近似の解法 厳密な解法はクラスが多い場合に法外な時間とスペースを要求する可能性があるので、しばしば近似の解法が実際に使用出来る唯一の解法である。さらに、近似解法は非常に正確なので、…

7.4.2.1.厳密な解法:Quantitative System Performance

「7.4.2.クローズド・モデルの解法」の続きです。(目次はこちら) 7.4.2.1.厳密な解法 クローズド・モデルの厳密解を得るためには、の値を正確に計算しなければならない。これらの値が与えられると、モデルの解全体を計算するために式(7.1)〜(7.3)を適用出…

7.4.2.クローズド・モデルの解法:Quantitative System Performance

「7.4.1.オープン・モデルの解法(2)」の続きです。(目次はこちら) 7.4.2.クローズド・モデルの解法 クローズド複数クラス・モデルは個のクラスからなり、その各々は一定の個体数を持つ。負荷強度をで示す。ただしはクラスの個体数である。クローズド・…

7.4.1.オープン・モデル解法(2):Quantitative System Performance

「7.4.1.オープン・モデルの解法(1)」の続きです。(目次はこちら) システム応答時間 クラス客についての応答時間、、はその全てのデバイスでの滞在時間の合計である。 システム内平均個数 システム内のクラス客の平均個数はリトルの法則を用いて、ある…

7.4.1.オープン・モデルの解法(1):Quantitative System Performance

「7.4.解法」の続きです。(目次はこちら) 7.4.1.オープン・モデルの解法 をモデル内のクラスの数としよう。個々のクラスは到着レートを持つオープン・クラスである。で到着レートのベクトルを示す。オープン・モデルのクラスのスループットは入力仕様の一…

7.4.解法:Quantitative System Performance

「7.3.3.マルチプロセシング・システム」の続きです。(目次はこちら) 7.4.解法 複数クラス・モデルの解法は、個々の客クラスについて、稼動率やスループット、応答時間、待ち行列長といった性能尺度の値をもたらす。これらの解法は単一クラス解放の自然な…

皇女アナスタシアは生きていたか

皇女アナスタシアは生きていたか―歴史の闇に葬られた5人の謎をめぐって (福武文庫)作者: 桐生操出版社/メーカー: ベネッセコーポレーション発売日: 1996/06メディア: 文庫この商品を含むブログ (2件) を見る 最近は、待ち行列ネットワーク以外のことを書こう…

7.3.3.マルチプロセシング・システム:Quantitative System Performance

「7.3.2.作業負荷増加のモデル化」の続きです。(目次はこちら) 7.3.3.マルチプロセシング・システム 考慮している構成は2台のCyber 173システムから成り、それらはプライベート・メモリとディスクのサブシステムと、さらにFederated File System (FFS)を…

7.3.2.作業負荷増加のモデル化:Quantitative System Performance

「7.3.1.単一クラス・モデルとの対照」の続きです。(目次はこちら) 7.3.2.作業負荷増加のモデル化 ここでスタディしたシステムはTOPS-10・OS上で特定目的ソフトウェア・パッケージを走らせるDigital Equipment Corporation PFP-10であった。スタディの目…

7.3.1.単一クラス・モデルとの対照:Quantitative System Performance

「7.3.ケーススタディ」の続きです。(目次はこちら) 7.3.1.単一クラス・モデルとの対照 このケーススタディでは仮定に基づいたシステムの単一クラス・モデルと複数クラス・モデルを対照させ、これらのモデルを使って、CPUアップグレードの応答時間への…

7.3.ケーススタディ:Quantitative System Performance

「7.2.作業負荷の表現」の続きです。(目次はこちら) 7.3.ケーススタディ このセクションでは性能予測を得るために複数クラス分離可能待ち行列ネットワーク・モデルが用いられるような3つの単純なケーススタディを提示する。最初のものは単一クラス・モデ…

7.2.作業負荷の表現:Quantitative System Performance

「7.1.導入」の続きです。(目次はこちら) 7.2.作業負荷の表現 第4章で示したように、複数クラス・モデルの入力は大体は単一クラス・モデルの入力と対応している。主要な追加の考慮はスケジューリング規律である。単一クラス・モデル内の客は互いに区別出…

7.1.導入:Quantitative System Performance

「6.8. 演習」の続きです。(目次はこちら) 7.1.導入 複数クラス・モデルは単一クラス・モデルと同じように、稼動率やスループットや応答時間のような性能尺度の見積を提供する。単一クラス・モデルに対する複数クラス・モデルの優位点は以下である。 出力…

第7章 複数ジョブクラスを持つモデル:Quantitative System Performance

7.1.導入 7.2.作業負荷の表現 7.3.ケーススタディ 7.3.1.単一クラス・モデルとの対照 7.3.2.作業負荷増加のモデル化 7.3.3.マルチプロセシング・システム 7.4.解法 7.4.1.オープン・モデルの解法 7.4.2.クローズド・モデルの解法 7.4.2.1.厳密な解法 7.4.2.2…

6.8. 演習:Quantitative System Performance

「6.7. 参考文献」の続きです。(目次はこちら) 6.8. 演習 1. 我々が、50名から70名までのオンライン・ユーザの全ての個体数について分離可能単一クラス待ち行列ネットワーク・モデルから得られる応答時間見積り値をグラフにしたいとしよう。 a. 仮…

6.7. 参考文献:Quantitative System Performance

「6.6. まとめ」の続きです。 6.7. 参考文献 単一クラス・モデルはもともと確率論の環境で調査された。Jackson [1963]は指数分布待ち行列のネットワークを記述し、それらの解が分離可能であることを示した。GordonとNewell [1967]はクローズド・ネットワーク…

6.6. まとめ:Quantitative System Performance

「6.5. 理論的基礎」の続きです。(目次はこちら) 6.6. まとめ この章で我々は単一クラス分離可能待ち行列ネットワークの構築と評価について調査した。分離可能モデルは以下の望ましい性質を持っている。 評価の効率:性能予測は分離可能モデルから非常にわ…

6.5. 理論的基礎:Quantitative System Performance

「6.4.2.2.近似の解法」の続きです。(目次はこちら) 6.5. 理論的基礎 分離可能待ち行列ネットワーク・モデルは、サービスセンターと客の振舞について制約を課すことによって得られた、待ち行列ネットワーク・モデルの一般クラスの部分集合である。「分離可…

魏志倭人伝・後漢書倭伝・宋書倭国伝・隋書倭国伝

新訂 魏志倭人伝・後漢書倭伝・宋書倭国伝・隋書倭国伝―中国正史日本伝〈1〉 (岩波文庫)作者: 石原道博出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1985/05/16メディア: 文庫購入: 5人 クリック: 26回この商品を含むブログ (8件) を見る 子供の頃から邪馬台国は九州か…

ドビュッシーのここが好き

私はいつも会社まで自転車で、田んぼ道を走ってかよっているのですが、先週、雨の次の日の朝、まだ濡れている道路を走っていた時のことです。ちょうどさわやかな気温で、空も明るく、水滴がそこここに明滅しているのを感じていると、突然、ドビュッシーの「…

6.4.2.2.近似の解法:Quantitative System Performance

「6.4.2.1.厳密な解法」の続きです。(目次はこちら) 6.4.2.2.近似の解法 厳密MVA解法のキーは式(6.4)であり、これは個体数についての到着時待ち行列長を個体数の時間平均待ち行列長に基づいて計算している。アルゴリズムの性質はこの関係の直接の結果で…

6.4.2.1.厳密な解法:Quantitative System Performance

「6.4.2.クローズドモデル解法」の続きです。(目次はこちら) 6.4.2.1.厳密な解法 厳密なMVA解法は2つの理由で重要である。 それは、そこから近似テクニックが導出された基礎である。 近似テクニックの不正確さについての既知の限界がない。通常それは…

6.4.2.クローズドモデル解法:Quantitative System Performance

「6.4.1.オープンモデルの解法(2)」の続きです。(目次はこちら) 6.4.2.クローズド・モデル解法 クローズド待ち行列ネットワーク(端末かバッチのクラスを持つネットワーク)を評価するために我々が用いるテクニックは、平均値解析(MVA: mean value anal…

6.4.1.オープンモデルの解法(2):Quantitative System Performance

「6.4.1.オープンモデルの解法(1)」の続きです。(目次はこちら) これらの公式はアルゴリズム6.1としてまとめられる。 処理キャパシティ スループット 稼動率 滞在時間 ディレイ・センターの場合 キューイング・センターの場合 待ち行列長 ディレイ・…

6.4.1.オープンモデルの解法(1):Quantitative System Performance

「6.4. 解法」の続きです。(目次はこちら) 6.4.1.オープンモデルの解法 オープン・モデル(トランザクション作業負荷を持つモデル)について、主要出力尺度の1つであるシステム・スループットは入力として与えられる。このため、これらのモデルの解法は特…

6.4. 解法:Quantitative System Performance

「6.3.3.キャパシティ計画」の続きです。(目次はこちら) 6.4. 解法 待ち行列ネットワーク・モデルの解は、モデルの時間平均の(あるいは長期の)振舞いを記述する性能尺度である。待ち行列の一般のネットワークについてこれらの尺度を計算することは非常に…

変容の象徴(下)

変容の象徴―精神分裂病の前駆症状〈下〉 (ちくま学芸文庫)作者: C.G.ユング,C.G. Jung,野村美紀子出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 1992/06メディア: 文庫この商品を含むブログ (4件) を見る この本は1912年、ユングが37歳の時に発行されました。それ…